東京大学大学院 工学系研究科 機械工学専攻酒井・泉研究室

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Siの熱酸化

MOSFETをはじめとしたシリコン(Si)デバイスの表面では、熱酸化により絶縁膜(アモルファスSiO2層)が作られます。素子のサイズがスケールダウンし原子スケールに近づくにつれ、Si/SiO2界面の原子構造の制御が重要となってきています。従来は電子状態計算による静的な解析が行われてきましたが、酸化膜形成から成長までのスケールの動力学計算を行うには古典分子動力学(MD)シミュレーションが不可欠でした。そこで、本研究では酸化界面での結合性の変化を表現可能な電荷移動型ポテンシャルを開発し、Siの酸化プロセスのnsオーダーでのMDを行いました。ポテンシャルの作成にあたっては酸化過程の局所的に不安定な状態を再現するため、古典MDでサンプリングした多数の構造をフィッティングに利用しました。数十万個の物性値が教師データとして利用され、不安定な構造に対しても破綻のないロバストなポテンシャルとなりました。酸化のシミュレーションにより酸素分子が表面から侵入する様子、界面で解離してSiO2が作られる様子、また界面で応力がかかり高密度になる様子など種々の実験結果を再現しました。

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