東京大学大学院 工学系研究科 機械工学専攻酒井・泉研究室

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マルチスケール解析による路面-タイヤ間の摩擦係数評価法の確立

タイヤは唯一路面に接して車両を支える重要な機械要素であり、その摩擦係数は車両の性能を左右する重要な因子となります。 しかし、摩擦係数を理論的に予測するのは非常に困難であり、現状のタイヤ開発では時間・費用ともにハイコストな実験に頼らざるを得ません。
摩擦係数予測を難しくするひとつの要因として、接触面積の問題があります。 多くの材料表面には、マクロスケールから眼に見えないミクロスケールまで非常に複雑な凹凸が存在しており、 見かけ上の接触面積と実際に接触している真実接触面積は大きく異なります。
図1はサンドペーパー表面を観察倍率10倍で測定したものです。
このような凹凸形状の相関は原子レベルにまで及び、ゴムのような非常に柔い超弾性体材料を押し付けた場合、 その変形はスケールを跨って表面形状に追従します。
本研究の目的は、このようなマルチスケールな接触メカニズムを数理的に定式化し、 得られた真実接触面積に基づいて精確な摩擦係数を導出することです。現在、本モデルの有効性を証明するために 、摩擦試験による実験値との比較検証に取り組んでいます。
最終的には、タイヤのトレッド形状を考慮に入れたマクロな有限要素解析(図2)と組み合わせることで、タイヤの総合設計法の確立を目指します。

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